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カエルのケロケロレポート2001年7月×日
参議院選挙のための駅前演説会
〜ナマ小泉氏目撃レポレポ〜


どこにでも出没する、かといってどこに行くのやら、自分でもわかっていない僕・・・。神出鬼没のカエルが今回出没したのは、赤く染まる夕暮れのうろこ空のした。だけど、右も左も人だらけ。そう!いま日本で一番アツい、あの方を見に行って来たのです。


××駅前に小泉純一郎来たるとの情報を得て、さっそく駅前におもむく。まだ予定時刻の1時間前だというのに、すでに人々でごった返しており、警官も多数出動している。陣地取りもはじまっている。僕もいちおいい位置をキープ。自民党員が日の丸の旗を配っている。まだ小泉氏は来ない。この演説会は、参院選の某候補者のためのもの。その応援に小泉氏が駆けつけるというシナリオだ。小泉氏登場までの間、現衆院議員を含めるこの地域選出の議員が総勢10人はマイクを握っただろうか。そのうちのひとりは「こんなに大勢の人の前で話すのははじめてでありますっ!」とうろたえてましたケロ。ほかのひとりは「若い女性の方も足をとめて聞いている!」などと大いに驚いており、多少セクハラ的。

どの人も、小泉氏まだかまだかとしびれを切らしている。じらして、じらして、聴衆のしびれが頂点に達したとき、小泉氏一行を乗せた黒塗りが駅のロータリーに3台すべりこんでくる。そして、真ん中の白いレースカーテンのかけられた車から小泉氏が降りてきた。どよめく群衆!振られる日の丸!飛び交う小泉コール!腕を伸ばし旗を振りながら、「いがいと小さいね」と話し合う隣のイマドキの若いカップル。そうです、ワイドショーでよく見受けられる、民衆の熱狂がそこにありました。小泉氏は選挙カーの上に乗ると同時に「暑くて汗かいちゃったよ」と背広を脱いでしまう。いつものヘアスタイルで(一本の乱れもなく)、いつもの口調で(ときどき声を裏返しつつ)、いつもの演説(変人のわたしなら出来る)を展開する。

しかし、今回はじめてナマ小泉の演説を間近で、はじめからさいごまでとおして聞いてみてわかったことがあるますケロケロ。

小泉氏は「演説が上手」ということ。庶民に届く飾りのない言葉で、大げさな身振り手振りを交えて、半分自分に酔っているのです。もちろん、20分くらいしゃべり続けていたのですから、中だるみも当然あります。しかし、そこからの不意な盛り上げが本当にうまい。けれども、目の前の年輩女性は待ちこがれていたはずの小泉氏が目の前でしゃべっているのにそそくさと撤収。それにつられように、他の年輩女性軍団も小泉氏に背中を向けてすかさず撤収。一目見ることができたから、よしとしたのでしょうか。あと、小泉氏到着前に、議員が手を振るも、応じて旗などを振り返す人はごくまばら。振り返した人は、自民党バンザーイという意味で振り返したのではなく、せいぜい小泉氏登場にしびれをきらしての、苦し紛れの行為だったのではないでしょうか。そして、小泉氏が演説を終え、選挙カーから降り、すぐさま黒塗りで走り去るやいなや、聴衆は我先にとゾロゾロと撤収。まだこの演説会は終わってないのに。小泉氏が映らなくなったとたん、テレビ番組のチャンネルを切り替えるが如く、くるりと背を向け、散らばってゆく人々。人々の帰りゆく道にはいくつもの日の丸が踏みつけられて落ちていた。だから、この状況は決して「戦前ではない」と思った。日の丸がこんなにも振られる状況に遭遇したのははじめての体験だったが、これは戦争に突入するときの日本とは随分違うのではないか。いや、全く違うのではないか。いわば、これはひとりの走者を応援しているマラソン大会に過ぎない。もちろん、これから本当にどうなるのかは誰にもわからない。しかし、この熱狂は「ヒトラーの再来」なんて言うほどすごくない。なんだか、意外と冷めている。もし小泉氏の髪がボサボサだったら、もし小泉氏がシングルでなかったら、もし小泉氏が料亭好きだったら、もし小泉氏が中年体型だったら、もし小泉氏の鼻が1センチ低かったら、きっと人々はこんなに熱狂しないんだろう。良く言えば「すごくシビア」な、悪く言えば「すごく移り気」な、「甘い熱狂」にさらされている人、それが小泉純一郎なんじゃないかな、と思ったのですケロ。

 

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