Ellis in Wonderland


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大天使エリス様
白装束集団 白装束団体 白ずくめ集団 パナウェーブ研究所 スカラー波 千乃裕子代表 千乃正法

「ベクトル波がざわめいてるわ。スカラー波がさんざめいてるわ。デジタル波がぴゅんぴゅん言ってるわ。金属の奥から、お魚の中から、私のかわいい電波に混線してくる。やっぱりそうね、こんないたずらを仕掛けてくるのは電磁波好きのあなたくらいのものだわね」。そうです、腹黒い知能を持った第3惑星の海さんの仕業です。「知らんぷりを決め込んでもむだですからね。こちとらには、高貴な私につながる天使ちゃんとその一族があるんだからね」。エリス様はいたって強気です。


エリス様のインコの一声で、白コートの天使ちゃんが盾をキラキラと輝かせながら集まってきました。「ごくろうさま、私の天使ちゃんたち!」エリス様が天使ちゃんをねぎらっているあいだにも、方向を持った矢印の群れがキレイな方眼を描いて、強力な電磁場をつくりました。「ベクトル波を出すいたずら海さんには、これが効くのよ」。エリス様のおみ足が、ちょうどX座標とY座標の交点、すなわち電磁霊界にそっと触れています。


鍵は勇者にとっても、もちろん恋人たちにとっても、大切なアイテムです。そこで大天使エリス様は、ヘブライ語なまりのかわいい呪文をかけました。「エリ、エリ、キュイキュイ、ピピピピピ!」ピイたんこそ我が大いなる神、とこしえに栄えよという意味です。これで、この鍵は電子錠よりも安心構造になりました。鍵をかけた二人は一生離れることがないでしょう、たとえ本人たちが別離を望んだとしても。


大天使エリス様は、いたずらっぽく笑います。「これで知性を持った海さんも、手も足も出ないわ。だって、海さんの脳髄はこんなにインコでいっぱいになったわけだし、きゅきゅたんの電波も、インコシールのおかげで今日も元気よ。だから、地上の生命たちはこの海の中で今日もインコちゃんだったり、ウミウシちゃんだったり、そんなふうにきゅいきゅいしてるんだわ。最高ね」。何をおっしゃってるのだか、さっぱり分かりません。


「さて、そろそろこの地球にも、おいとましなくっちゃ」。エリス様はインコ文明に魂を売り渡したお人ですから、この地には長居できないのです。「私の惑星ではインコちゃんを売ることはできないわ。だってインコ様だからね」。そう言って、 キリストの誕生を祭るためにデコレートされたきらびやかなツリーの前で、堂々とインコ精神を誇示してみせるエリス様なのでした。背後では、色とりどりの電磁束が、エリス様の魂を虎視眈々と狙っています。

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