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| ここにインコの巣があります |
いずれあやめかかきつばた。そんな言葉は、もはや用済み。あやめ中のあやめ、かきつばた中のかきつばたこと、フローレンスアイドル・エリスたんよ! 水分を濾過したあとの真珠の葉脈には、100ミクロンのインコたんおよそ1億羽が、さも楽しそうにおしゃべりしながら未来へテケテケ行進していくの。すべてのインコたんたちは、私のお話にようくお耳をすましてる。姿勢を低くして、目を小さくして、私の一言一句を夢中になって聞いてくれる。インコたんてば、とても扱いやすい多幸症よね。ほら、紫のお花の隙間から、インコたんの黄色い尾羽根が覗いてる。

エリスたんは、きゅるるん瞑想に入りました。エリスの視覚が根っことなって、大地から健やかな断定が導かれるよ。それが頭の中で光ときゅるるん反応して、世界に対してすごくささやかな抵抗をする。エリス自身は動く山河を抱きとめたり、衝突する五大陸にクッションをあてがう気持ちなのだけど、インコたんのつぶらな瞳には、エリスたんがマダガスカル島のカメレオンになりきってるみたいに見えるらしいの。大きいカメレオンになれば、小鳥やカエルを食べちゃうことだってできるのよ。「インコたんが少しでもおりこうちゃんになりますように」っていうエリスの心からの願いが、まさか鬼気迫る共食いを引き起こすことになろうとは、あの時点で一体誰が想像できたかしら。

でも待って。ほくほくのごはんをほおばるヒナ鳥だって、伸びてくるお羽根の起源は、そのほくほくのごはんなのよね。なら、カメレオンの私の中を流れる1億羽のインコたんだって、私に食べられたのではなく、私のたましいと共に生きていると考えるのが自然よね。夜の間、眠れる小鳥やカエルを求めて歩き回る私と、その中を循環する陽気なインコ。インコを知によって支配できると思い上がる私に向かって、さもありなんと舌を出すカメレオンとしての私。そう、1億のインコたんが教えてくれたのは、自分の舌を持て余して、かきつばたさえも食さんと狙っているどん欲なエリスたん自身だったのよ。